2020/09/08 22:34

煎り豆に花ではコーヒー焙煎の他にリネン(亜麻の繊維)製品の製作などしています。

イベントなどでは「リネンリネン」と連呼しているわけですが、実際のところ「亜麻って何?」状態でお恥ずかしい限りなのです。

そこで今年、お友達のお勧めもあり、我が家で亜麻を栽培してみることにしました。
結果としては、放おっておいても無事に育ってくれました。

・2020年5月2日:
ネットで購入したフランス産のフラックス・ブルー(亜麻)の種を蒔く。畑の一角に200粒?ほど。
品種として繊維用、油用などあるようですが、今回のものは不明です。
・2020年5月23日:
発芽を確認!なかなか芽が出なかったのでちょっと心配でした。今年の5月は暑すぎも寒すぎもしない気候。

・2020年6月28日:
開花確認。草丈的には50〜60センチです。発芽から1月くらいで咲くんだ。
・2020年7月
花の最盛期。すぐに散る花、と聞いていた通り、朝咲いた花は昼には散ってしまいます。散った花びらもまた良し。きれいな蒼色の花。

・2020年9月
まだポツポツと咲く花もある。亜麻の実は茶色くなり、そろそろ収穫時期?

亜麻の花が散ったあとには、種がしっかりと詰まった亜麻の実が出来上がります。当初青々とした亜麻の実は茶色く成熟し、そして少し油っぽく艷やかになります。この亜麻の種から圧搾した油が「亜麻仁油」というわけです。


北海道には「麻」のつく地名が多く、亜麻栽培が盛んだったことを偲ばせます。今回亜麻を栽培していて、ご近所さんから「懐かしいわね」と声をかけられたことも。大正から昭和にかけて美深にも名寄にも製麻工場(繊維取り)があったのです。ただそれは終戦と化学繊維の普及で一気に廃れたのでした。今も名寄には「麻生」の地名があります。

この物語には続きがあります。製麻工場が閉鎖されて四半世紀ほど、名寄を「リネンの里」として盛り上げようと、再び亜麻の栽培が始まったそうです。繊維は生地になり、いくつかのリネン製品が生み出されました。しかしそれも長続きはせず、平成になり終わりを告げました…

そうして再び四半世紀が過ぎた2020年、三度、亜麻の時代が訪れたのです!
上川北部の農家さんが集結し「OMEGAファーマーズ(https://www.omega-farmers.jp/)」という会社を設立、ω3(n-3)系脂肪酸を豊富に含む、亜麻仁油などの生産を始めたのです!

地名に刻まれ、何度廃れても起き上がる、亜麻クロニクル。
まさに亜麻をめぐる冒険が、道北にはあり、そして続いていくのです。


我が家の亜麻は、収穫して種を取り、繊維もできれば取ってみたいところ。
またご報告します!


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